趣味の勉強日記 「これからの職場のメンタルヘルス対策を考える」

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「これからの職場のメンタルヘルス対策を考える」

2013-08-08-23:33

Category :カウンセリング

大変ご無沙汰しております。
2013年7月20日の日本産業精神保健学会・日本ストレス学会共催の国際学際交流シンポジウム「これからの職場のメンタルヘルス対策を考える」を聴いてきました。

まず、基調講演は、韓国産業ストレス学会理事長、韓国カトリック大学精神科教授のチェ先生で、題名は「Character Strength Based Positive Intervention for Job Stress」から、「Character strengths enhancement program based on positive psychotherapy for job stress management」へと変更されていました。「ポジティブ心理療法に基づいた強みを伸ばすプログラム:職業性ストレスへの適用」と訳されており、ポジティブ心理学を理論的背景にした「強み」に着目したプログラムの紹介でした。韓国では、ポジティブ心理学が大変盛んだということです。
韓国と日本は、自殺率が高く、人生の満足度が低い、最も「幸福」でない国であるとのことです。散布図を見ると、2つの国だけが極端に悪い位置にあるのに驚かされます。
「強み」とは、人間のポジティブな心理的特性(考え方、感じ方、行動)であり、「幸福」とは愉快な人生、積極的にかかわりのある人生、意味のある人生の3つが相互に影響して形成されるもので、更に「強み」や「美徳」が中心となって支えているもののようです。強みについては、さまざまな評価ツールがあり、強みにはストレス緩衝効果もあります。強みを増強し、強みの達人になることで、業務関連ストレスを低減し、職務満足感を増進する効果があるとのことです。
今は、イル・ビーイングからノーマル・ビーイングへ、更にノーマル・ビーイングからウェル・ビーイングへという流れにあります。「メンタルヘルス」という用語も、いずれ「メンタル・ウェル・ビーイング」と呼ぶのが一般的になるかもしれません。

シンポジウム「これからの職場のメンタルヘルス対策を考える:ストレス対策から活性化対策へ」の話題提供の1つ目は、東大の公衆衛生学講座の先生による、活性化対策としての「健康いきいき職場」と新職業性ストレス簡易調査票についてです。1次予防が以前にも増して重要視され、組織へのアプローチが重視されるようになりました。ポジティブ心理学にも注目が集まっています。
このような中、新職業性ストレス簡易調査票は、これまでの調査票が中心にしてきた心身の健康といった視点に加えて、従業員のいきいき(ワーク・エンゲイジメント)+職場のいきいき(職場の一体感)=個人と組織の活性化、及びハラスメントのない職場という視点を取り入れています。これらは、研究者、産業保健スタッフ、経営団体、労働組合等の関係者(ステークホルダー)会議を経て提案されたものです。健康いきいき職場づくりが、健康はもちろん、従業員の満足、生産性、イノベーションを高めることができるのか、注目されます。
新職業性ストレス簡易調査票については、こちらのページを参照してください。
http://mental.m.u-tokyo.ac.jp/jstress/

2つ目の話題提供は、カウンセラーの立場から、キャリア発達の視点を取り入れた新入社員教育が重要だというものでした。若年層のキャリア発達とメンタルヘルス向上の双方に寄与するものは、自己効力感(self-efficacy)の向上及び上司のサポートの強化ということです。特に新入社員・若年社員の適応状態やキャリア発達における課題については、希望していた配属先であったかに関わらず、上司の関わりが非常に大きな影響をもたらす(という趣旨だったと思う)ということで、責任の重さを感じて更にストレスになりそうな(?)お話もありました。

3つ目の話題提供は、企業の人事の立場から、管理者の理解のもと、内容についてはボトムアップによる職場の活性化(メンタルヘルス活動にもつながる)により、いきいきとした個人・職場づくりをして、業績の向上も目指すという全社的な取組の紹介でした。注目すべき取組だと思います。

最後の話題提供では、経営学の立場から、組織を変えるには、「問い」を変える必要がある(どこが悪いのかではなく、どこが強みなのか等を問う。「可能性の集まり」としての組織観)ということや、「価値を認める問い」(AI(Appreciative Inquiry))による介入の方法や事例等について紹介がありました。

会場からは、仕事にゆとりややりがい、良好な人間関係、良い賃金があれば、特段のメンタルヘルス対策など講じなくても大丈夫な場合が多く、そもそもメンタルヘルス対策とは何なのかを見失いそうになることもあるという意見も出ました。大事なのは、職場や会社の「活性化」は、メンタルヘルス対策だけを目的に行うものではなく、会社の目標を達成することにつながるものであり、「結果的に」メンタルヘルスも良くするものであるということです。職場を良くするための話し合いを、就業時間中に堂々と行う機会があるということ自体が、各グループの力を高めていくことになるとのことでした。経営者が、人材をきちんと「人」として見ているかも、極めて大切でだと思います。

なお、これらのまとめになるようなページを見つけました。シンポジウムの座長をしていらした島津明人先生の講演録です。さすがは、我が母校(の一つ)産能大学!
http://www.hj.sanno.ac.jp/cp/page/8748

また、書籍では、まずは「ワーク・エンゲイジメント入門」が参考になりそうです。

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(2012/11/15)
ウィルマー・B・シャウフェリ、ピーターナル・ダイクストラ 他

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